こやぎの会
2001年2月に行われた『人形劇フェスティバル2001札幌冬の祭典』に参加した、
札幌近郊の人形劇関係者によって「ひとりぼっちの狼と7匹のこやぎ」の上演のために発足し
たグループ。
当初は「昼組」「おおかみ組」などと呼ばれていましたが、この作品の演出・脚本など中心で
導いてくださっていた加藤ひろし氏の逝去で追悼公演(最期の作品だったので)、そして環境的
に恵まれている札幌から、あまり大きな作品を観る機会のない街へ届けたいとの遺志により、
10月の「第41回北海道人形劇フェスティバルinくしろ人形劇まつり」への参加となり、
「こやぎの会」という名前になりました。
この「ひとりぼっちの狼と7匹のこやぎ」の原作は、童話「とべないホタル」などでおなじ
みの小沢昭巳氏の同名の作品で、小沢氏が小学校の教員だった1960年代に教職員による児
童劇として書かれたそうです。加藤氏はずいぶん前にこのお話を読んで「いつかは人形劇に」
と思っていたそうですが、自らが主宰する劇団では人数の都合上作ることができず、昨年の春
「キャリアはないけどやる気だけはある」メンバーに声がかかり参加する運びとなりました。
ほとんどのメンバーが加藤氏の人形劇講座の出身者、いわゆる教え子・弟子たちで「また加藤
先生に教えてもらえる」という感覚でいたのですが、脚本が上がりさあこれからという時に病
をえられ、開幕直前の1月29日に空の彼方に旅立たれました。
オペレは加藤門下の末っ子状態でほんの短い繋がりでしたが、こやぎの会に仲間入りさせて
いただいています。
さて、ここでうれしいお知らせが届きました。
「ひとりぼっちの狼と7匹のこやぎ」には観ている方にも口づさめるテーマ曲があります。
作詞は舞台ではかっこいい狼さんを演じている、あらいあいちゃん・作曲は江別市を中心に音
楽活動をされている、佐久間則子さんです。 この曲がなんと【人種主義・人種差別・外国人
排斥および関連する不寛容に反対する世界会議】(略称"反人種主義世界会議)のイメージソン
グになりました。
南アフリカ共和国ダーバンで行われる会議の場で流されることになったんです。歌っているの
は、もちろん「こやぎの会」1月に舞台用として録音したもので、その時はなかなかうまくい
かずCDデビューするわけじゃないんだからっ!」なんて音響さんとケンカ(?)したりもし
ましたが、あらららら・・・もちろんCDデビューの話はありませんけど・・・。
しっとりとした2部合唱バージョンと、サキソフォーンをいれたマーチ風バージョンがあるの
ですがさあ、どちらの曲が南アフリカの空の下、流れるのでしょうか。